ペルラ・デ・カディス 1924年生まれ
このコーナーでは、歴代のフラメンコ歌手の中でも
フラメンコの発展に寄与したり、それぞれの時代を代表した
特に重要と思われるフラメンコ歌手をご紹介します。
美人フラメンコ歌手ラ・ペルラ・デ・カディスをご紹介しましょう。
ラ・ペルラ・デ・カディスは(本名Antonia Gilabert Vargas)
1924年にカディスで生まれ、1975年に同じくカディスで亡くなりました。
当時、ラ・ペルラとつく女性フラメンコ歌手は各地にいて、
それぞれ、ラ・ペルラ・デ・出身地 と名乗っていました。
ラ・ペルラは真珠のことなので、この芸名の意味合いとしては
その土地出身の真珠のように美しい女性というところでしょうか。
映像でアレグリアスを歌う彼女も、晩年に近いはずなのに、
かなり美しいですよね。
若いころは本当に真珠のようにかわいらしかったようです。
彼女が特に活躍した1950~60年ころは、
女性フラメンコ歌手は、とにかく美人であることが珍重され、
声も軽やかで美しい人が好まれました。
芸名も、ペルラ以外にも、グラシアも好んで使われました。
場所もカディス以外には、セビージャ、コルドバ、トリアーナなど、
フラメンコの盛んな街には、
どこも ペルラちゃんとグラシアちゃんがいたようです。
このラ・ペルラ・デ・カディス、
特に地元カディスで人気がある歌手だったので、
今でもカディスのとてもいい場所に、大きい愛好会があります。
ラ・ペルラ・デ・カディスの愛好会、つまりペーニャは、
カディスのカテドラルから徒歩3分ほど、海が見える場所にある、
趣のある古い大きな建物です。
年中、なんらかのライブが行われていますし、
ライブが無くてもお手軽なバルとして一杯飲むこともできます。
普通のライブハウスと違って、あくまでもペーニャなので、
数々のコンクールなども開かれ、観客には地元ファンも多く、
料金もペーニャ価格なので、格安で楽しめるんですよ。
もしカディスに行くことがあったら、
ぜひ夕暮れ時に訪ねてみてください。
水平線に沈む最高の夕日を楽しんだ後で、
ペーニャで地元フラメンコファンのおじちゃん達に
会えるかもしれませんから。
http://www.laperladecadiz.es/ ペーニャのHP
2014年6月16日筆 Naranjita