このコーナーでは、歴代のフラメンコ歌手の中でも
フラメンコの発展に寄与したり、それぞれの時代を代表した
特に重要と思われるフラメンコ歌手をご紹介します。
ペペ・ピント 1903年生まれ
ペペ・ピント(本名José Torres Garzón)は、
セビージャで、1903年に生まれ、1969年に亡くなりました。
トレードマークの帽子をかぶり、
特にファンダンゴで人気のあったフラメンコ歌手です。
というより、ニーニャ・デ・ロス・ペイネスの夫として知られていると思います。
でも、奥さんが有名なだけでなく、
ペペ・ピント自身かなり人気のあった歌手で、多くの録音をリリースし、
タブラオ、ライブハウスなどなどで大活躍しました。
本日ご紹介する音源は、クリスマス仕様の歌です。
メロディはおなじみのファンダンゴから始まり、
その後いろいろなメロディをメドレーしていくのですが、
歌詞が2000年前の描写になっています。
イエス様が生まれ、3人の博士たちがプレゼントを持って現れるまで♪
他のジャンルのクリスマスソングと同じ内容ですね。
カンテは、メロディだけが決まっていて、
歌詞は歌い手が自由に乗せる歌です。
クリスマスにはイエス様が生まれた時のお話しを、
イースターにはイエス様が復活するまでの事を、
お馴染みのメロディに乗せて歌うのがカンテ。
結婚式や、信者になるお祝い、などなど、
他、多くのキリスト教の行事でも、
ソレアやアレグリアスなどのおなじみのメロディを、
歌詞だけ替えて歌われます。
フラメンコ独特の概念なので、わかり難いかも知れませんが、
これこそがカンテ一番の特徴なんですよ。
2014年6月20日筆 Naranjita