このコーナーでは、歴代のフラメンコ歌手の中でも
フラメンコの発展に寄与したり、それぞれの時代を代表した
特に重要と思われるフラメンコ歌手をご紹介します。
ホセ・メルセ 1955年生まれ
ホセ・メルセ(本名José Soto Soto)は、1955年にへレスで生まれた、
今、一番脂の乗った人気フラメンコ歌手の一人です。
フラメンコアーティストを多く輩出するSoto家の出身で、
幼いころから、様々な場面でフラメンコにかかわってきました。
若いころは踊りバックでタブラオでも活動、
その後、本格的フラメンコ歌手として、
数多くのコンサート、テレビなどで活躍しています。
そして、ホセ・メルセのもうひとつの面として、
フラメンコファン以外の人にも親しめるポップス曲
(フラメンコ風な歌謡曲のような)のヒットがあると思います。
時代とともにカンテの大きな流行が終わり(1980-90頃)、
一般の人があまりカンテを聴かなくなってしまった後も、
ホセ・メルセは、ルンバやブレリアのリズムを使った
親しみやすくセクシーな歌謡曲を多くヒットさせてきました。
特にセールスの良かった曲としては、
リオ(Lio)、アイレ(Aire)、デルアマネセール(Del amanecer)などがあります。
最近では、アメリカの曲のスペイン語カバーも積極的に取り入れ、
本日ご紹介する映像のオー・マミ・ブルーも、
原曲にフラメンコの香りが相まって、とても魅力的に仕上がっていると思います。
フラメンコ歌手はフラメンコしか歌わないと思う方も多いかもしれませんね。
でも、実際は様々なジャンルの歌を歌い、自身のカンテのCDにも
他ジャンルの曲も入れていることが多いんですよ。
フラメンコ歌手のCDだからと言って、
すべての曲がフラメンコとが限らないので十分注意してください。
2014年6月16日筆 Naranjita