マルティリオ of フラメンコ百科事典-歴代フラメンコ歌手

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日本でフラメンコ歌手と言うと、額にたてじわを作り、
悲壮感いっぱいに歌い上げるイメージがあるかもしれませんが、
スペインには、お笑い系のフラメンコ歌手や、女装のフラメンコ歌手など、
様々なフラメンコ歌手が活躍しています。
皆さんのフラメンコ感がかわるような歌手を集めました。

マルティリオ  1954年生まれ

とっても楽しいフラメンコ歌手マルティリオをご紹介しましょう。

マルティリオ(Martirio)(本名María Isabel Quiñones Gutiérrez)は
1954年にウエルバで生まれました。

初期は、しっかりカンテも歌っていたのですが、
25年ほど前から、セビジャーナスを中心に活動をはじめ、
俗に言うセビジャーナス歌手になりました。


では、ここでちょっとセビジャーナス歌手についてお話ししましょう。

セビジャーナス歌手は、
毎年新曲のセビジャーナス中心のCDを1枚だけ春先に出して、
お祭りシーズンはそのCDからのセビジャーナスを歌ってお仕事。

秋も深くなると人前で歌うことはなくなり、
同時に翌年に向けてのレコーディングに入ります。


ちなみに、セビジャーナスは、曲の形式だけ決まっていて、
メロディも歌詞もスピードもみんな自由な不思議な曲。

セビジャーナス歌手達は、その形式に乗っ取って、
毎年何曲もの新曲をリリースします。

その中からヒット曲が決まってくるのが、
ちょうど一番大きいお祭り、セビージャの春祭りの頃。

バスに乗っても、デパートに行っても、バルなんかでも、
その年流行のセビジャーナスをずっと流しているんですよ。

その時期アンダルシアに暮らすと、嫌でも覚えてしまい、
気が付くと口ずさんじゃったりもして。


マルティリオはそんなセビジャーナス歌手の中でも、
かなり異色な歌手として知られています。

まず、、、コスプレ。

その年リリースしたセビジャーナスの歌詞の主人公になりきった扮装で、
まるでミュージカルのように歌います。


歌詞もかなりコミカルで、

たとえば、親父のつるりん頭を歌った、その名も”ナス”。

お腹にお布団を入れてぽっちゃりさんの扮装で歌う、
”朝ごはんは1000カロリー”。

めんどくさがりの主婦という設定の、”今日も目玉焼き”。

などなどなど。


日本にはあまり伝わってこないコミカルセビジャーナスの代表選手です。


フラメンコのCD売り場でも、
かならず売上トップ10に選ばれるほどの人気のマルティリオ。

ぜひ色々聴いてみてくださいね。

2014年6月16日筆 Naranjita



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