カンタオール of フラメンコ百科事典-データベース

当サイトはフラメンコのカンテと理論の教室 カンテ・デ・ナランヒータが運営しています。

HOME > 用語 > カンタオール

このコーナーでは、フラメンコの用語をご紹介します。

日本では、様々な音楽ジャンルに、専門の用語があるせいか、
フラメンコでは、独特の用語を使うように思われるかもしれません。
でも、本場スペインではプロのアーティストも一般のスペイン語を使って説明していて、
特にフラメンコ専用の用語というものはありません。
ただ、スペイン語は、日本語に比べると単語の数が少なく、
ひとつの単語をいろいろな意味に使いまわすので、
私たちから見ると、誤解も起きやすいでしょう。
勘違いしないコツは、フラメンコ用語らしいスペイン語が出てきたら、
普通の西和辞典を使って確認することですね。

フラメンコ音楽用語 8)カンタオール  CANTAOR

20050917(008).jpg


8) カンタオールとは?

フラメンコでは、歌手の事をカンタオールと言います。
(女性はカンタオーラ。)

スペイン語では、一般に歌手はカンタンテと言うので、
カンタオール(カンタオーラ)と言っただけで、フラメンコの歌手だとわかります。


では、なぜフラメンコ歌手だけ違う呼び方で呼ばれるのでしょうか?

フラメンコがはじまったばかりの頃、
実は、フラメンコ歌手は、カンタドールと呼ばれていました。

フラメンコと並んで、スペインらしいこととして闘牛がありますが、
闘牛士のことをマタドールと呼ぶのはご存知でしょうか?
19世紀末頃から20世紀初頭にかけて、
フラメンコ歌手は、闘牛士と一緒に営業に回っていたことがわかっています。

フラメンコ歌手と闘牛士を兼ねていた人も何人もいましたし、
家族内にフラメンコ歌手と闘牛士の両方がいることも、一般的だったようです。

当時の闘牛(現在のもののように真剣ではなく、牛も殺すこともない、
子牛を使ってのコミカルなショーだったと言われています)
のハーフタイムショー?としてフラメンコ歌手が歌う時、
闘牛士をマタドールと呼んでいたのに習って、
フラメンコ歌手をカンタドールと紹介したのが始まりと言われています。

その後<カンタドール>がアンダルシア訛りで発音されるうちに、
カンタオールとなったようです。


(スペイン語では、一般にダンサーのことをバイラリンと言うのに対し、
フラメンコの踊り手の事をバイラオール、女性はバイラオーラと呼ぶのも、
同じ理由です。)

2014年6月28日筆 Naranjita



LinkIconこのサイトの使い方へ
LinkIcon更新履歴はこちら
LinkIconサイトマップはこちら
LinkIconメールはこちらから
LinkIconご質問はこちらにどうぞ
LinkIcon音源などのリンク集はこちら
メールでの質問にはお答えしておりません。コメントとして頂いたご質問は、このサイトにご質問と答えを掲載いたします。

携帯用サイトはこちら
0ab45330a136bc208b61635bc6de4adc.gif

当サイトはフラメンコの歌と理論の教室
カンテデナランヒータが運営しています。
LinkIconカンテデナランヒータのサイトへ