このコーナーでは、フラメンコの用語をご紹介します。
日本では、様々な音楽ジャンルに、専門の用語があるせいか、
フラメンコでは、独特の用語を使うように思われるかもしれません。
でも、本場スペインではプロのアーティストも一般のスペイン語を使って説明していて、
特にフラメンコ専用の用語というものはありません。
ただ、スペイン語は、日本語に比べると単語の数が少なく、
ひとつの単語をいろいろな意味に使いまわすので、
私たちから見ると、誤解も起きやすいでしょう。
勘違いしないコツは、フラメンコ用語らしいスペイン語が出てきたら、
普通の西和辞典を使って確認することですね。
フラメンコ音楽用語 7)タパオ TAPADO
7) タパオとは
タパオ、または、単にタパと呼ばれるのですが、
これは、ギターの奏法のミュートのことです。
リズムを際立たせたい時や、
さびからエンディングにかけてよく使われます。
踊りバックの場合、
踊り手が足音を出して踊るシーンで、
足音を目立たせるために使われることもあります。
もともとタパというのは、
スペインでお馴染みのおつまみのタパスと同じ語源で、
蓋という意味なんです。
グラスに小さなお皿で蓋をして、
その上におつまみを置いたことから、おつまみをタパスと呼ぶようになり、
ギターの弦に蓋をしたような形になるので、
この奏法をタパ、またはタパオ(蓋をされたという形容詞)と呼びます。
2014年6月25日筆 Naranjita