カンティーニャス of フラメンコ百科事典-データベース

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このコーナーでは、フラメンコのパロ(曲種)についてご説明します。

意外と思われるかもしれませんが、ある曲があるとき、
その曲がフラメンコかどうかを決めるポイントは、実はメロディなんです。
フラメンコは各パロ(曲種)ごとに決まったメロディがあって、
パロ(曲種)によっては、ひとつのパロ(曲種)に複数のメロディがあることもあります。
それらのメロディが全部集まって、フラメンコを作っています。
フラメンコには譜面もないので、パロ(曲種)の分類はあくまでも耳だけが頼り。
フラメンコ好きを自負される方にも、パロ(曲種)の分類はかなり難しいことです。

パロの詳しい定義はこちら

フラメンコでは、いくつかのパロ(曲種)を集めたグループ単位で、
パロの勉強をすることが一般的ですので、グループに分けてご紹介します。

(尚、当サイトのグループへの分類方法はカンテ・デ・ナランヒータのオリジナルです。)
(グループ全体の説明から、各パロの説明へと読み進めると理解しやすいようになっています。)

第1グループ  カンティーニャス系 

LinkIconカンティーニャス系全体の説明はこちら

カンティーニャス 

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カンティーニャスは、
含まれるグループと同じ名前を持っている、
ある意味、このグループを代表するカンテです。

カンティーニャスにはメロディが2つありますが、
カンティーニャスだけで歌う事はまれで、
他のカンティーニャス系のメロディとセットで歌われる事が一般的です。



また、カンティーニャス系の曲を、いくつか寄せ集めて歌う場合、
その全体をカンティーニャスと呼ぶ習慣があるので、
もっと多くのメロディがあると誤解される事が多いパロでもあります。

尚、以前は、正式なフラメンコのメロディではないけれど、
雰囲気がカンティーニャス系の曲に似ているメロディを、
まとめてカンティーニャスと呼ぶ習慣もありました。
ただ、現在は混乱しやすいという理由で、
アイレデカディスと呼ぶようになりました。

カンティーニャスのメロディは、このカンティーニャス系の曲の中では、
一番音程の幅が狭く、比較的難易度が低くなっています。

カンティーニャスを歌う場合、普通、リズムは ”アレグリアス・ソレア” を使いますが、
1980年代には、”ブレリア” のリズムが使われていたこともありました。

カンティーニャスのもう一つの側面として言えることは、
踊りのバックで多く歌われる事でしょう。

一般にアレグリアスと呼ばれている踊りのバックでは、
実は、アレグリアスの歌のメロディよりも、
このカンティーニャスが歌われる事が多く、
カンティーニャスのメロディをアレグリアスと勘違いしている事も多いようです。


カンティーニャスで代表的な歌手 ペリコン・デ・カディス

LinkIconアレグリアス・ソレアのリズムへ

LinkIconブレリアのリズムへ



2012年2月27日筆 Naranjita