シギリージャ of フラメンコ百科事典-データベース

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このコーナーでは、フラメンコのパロ(曲種)についてご説明します。

意外と思われるかもしれませんが、ある曲があるとき、
その曲がフラメンコかどうかを決めるポイントは、実はメロディなんです。
フラメンコは各パロ(曲種)ごとに決まったメロディがあって、
パロ(曲種)によっては、ひとつのパロ(曲種)に複数のメロディがあることもあります。
それらのメロディが全部集まって、フラメンコを作っています。
フラメンコには譜面もないので、パロ(曲種)の分類はあくまでも耳だけが頼り。
フラメンコ好きを自負される方にも、パロ(曲種)の分類はかなり難しいことです。

パロの詳しい定義はこちら

フラメンコでは、いくつかのパロ(曲種)を集めたグループ単位で、
パロの勉強をすることが一般的ですので、グループに分けてご紹介します。

(尚、当サイトのグループへの分類方法はカンテ・デ・ナランヒータのオリジナルです。)
(グループ全体の説明から、各パロの説明へと読み進めると理解しやすいようになっています。)

第3グループ  シギリージャ系

LinkIconシギリージャ系全体の説明はこちら

シギリージャ 

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シギリージャ系のカンテの代表と言えば、
もちろんシギリージャです。

ドラマチックで暗く重々しいメロディの曲、
というイメージの強いシギリージャですが、
実は、その数多くあるメロディの中には、
明るめのメロディもあります。




シギリージャの特徴と言えば、独特のリズムではないでしょうか?

2拍子と3拍子の複合リズムと日本では考えられていますが、
スペインのフラメンコ歌手たちは、実は、そうは思ってはいません。


ゆるやかで、1拍ずつの長さに差がある 5拍子。

実は、そう思って歌っているのです。

ですので、シギリージャの歌を聞く時は、
12拍子のリズムを聞きとろうとせず、ゆるく5拍子に取ると、
シギリージャ独特の<リズムのたわみ>のようなものが、
見えてくると思います。



また、シギリージャは、複雑な独特な長さの歌詞を使います。

他のフラメンコの歌詞は、様々な曲種に使い回しが出来ますが、
シギリージャはの歌詞は使いまわす事ができません。

シギリージャの歌詞は、
7音節と11音節のコンビネーションでできているのですが、
スペイン語は一般的に、誌の1行が8音節あることを考えると、
その特殊性がはっきりするのではないでしょうか。


シギリージャは、特にメロディの数が多い曲種(PALO)ですが、
その中でも特に古いものは、セビリアのトリアーナ地区で生まれたメロディです。

トリアーナで生まれたメロディの特徴は、
メロディの1フレーズが長く、2小節にまたがることが多いのですが、
その分、メロディラインが美しく、歌いこなすのが難しくなります。

その点、トリアーナのシギリージャが伝わって、後年出来上がった、
カディス県の、港街ロスプエルトスや山間の街へレスのシギリージャは、
メロディの1フレーズが短く、メロディを楽しむと言うより、
シギリージャの雰囲気やリズム感を楽しむ歌になっています。

という訳で、踊りの時歌われるシギリージャは、
カディス県のメロディが多く使われています。


シギリージャで代表的な歌手 マヌエル・トーレ テレモト・デ・ヘレス


LinkIconシギリージャのリズムへ



2012年5月10日筆 Naranjita