マラゲーニャ of フラメンコ百科事典-データベース

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このコーナーでは、フラメンコのパロ(曲種)についてご説明します。

意外と思われるかもしれませんが、ある曲があるとき、
その曲がフラメンコかどうかを決めるポイントは、実はメロディなんです。
フラメンコは各パロ(曲種)ごとに決まったメロディがあって、
パロ(曲種)によっては、ひとつのパロ(曲種)に複数のメロディがあることもあります。
それらのメロディが全部集まって、フラメンコを作っています。
フラメンコには譜面もないので、パロ(曲種)の分類はあくまでも耳だけが頼り。
フラメンコ好きを自負される方にも、パロ(曲種)の分類はかなり難しいことです。

パロの詳しい定義はこちら

フラメンコでは、いくつかのパロ(曲種)を集めたグループ単位で、
パロの勉強をすることが一般的ですので、グループに分けてご紹介します。

(尚、当サイトのグループへの分類方法はカンテ・デ・ナランヒータのオリジナルです。)
(グループ全体の説明から、各パロの説明へと読み進めると理解しやすいようになっています。)

第9グループ  ファンダンゴ系 

LinkIconファンダンゴ系全体の説明はこちら

マラゲーニャ 

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マラゲーニャ

マラゲーニャは、
この曲種だけで
ひとつのグループを作れるほど、
たくさんのメロディがある曲種です。



そして、たくさんあるだけではなく、
フラメンコで、もっとも重要な曲種と言えるでしょう。


もちろん、南米で生まれ、世界中で流行したマラゲーニャという歌とは、
全く別の曲です。

フラメンコの曲種名には、
他のジャンルの音楽と同名のものが多いので、
混同しないようにくれぐれも気を付けてください。

特に、スパニッシュギターの曲や、中南米の流行歌に、
同名の曲が多いので、注意が必要です。




スペインのフラメンコのコンサートでは、
フラメンコ歌手は必ずと言っていいほど、マラゲーニャを歌います。
それは、マラゲーニャの難易度が高いこともありますが、
もっともフラメンコらしい曲種だからです。



マラゲーニャは、その名の表すように、
スペインの南の海辺の街、マラガで生まれた歌をもとにしています。

19世紀当時、マラガには多くの民謡が存在しました。

それらの民謡が発展し、
様々な装飾音をつけたり、リズムをリブレへと変化させたりして、
現在のマラゲーニャの形になりました。


19世紀末から20世紀頭にかけて、マラゲーニャは次々と生まれ、
多くのフラメンコ歌手によって歌われ、
フラメンコ初期の大ブームを作ったのです。


マラゲーニャで代表的な歌手 アントニオ・チャコン

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2012年10月1日筆 Naranjita