このコーナーでは、フラメンコのパロ(曲種)についてご説明します。
意外と思われるかもしれませんが、ある曲があるとき、
その曲がフラメンコかどうかを決めるポイントは、実はメロディなんです。
フラメンコは各パロ(曲種)ごとに決まったメロディがあって、
パロ(曲種)によっては、ひとつのパロ(曲種)に複数のメロディがあることもあります。
それらのメロディが全部集まって、フラメンコを作っています。
フラメンコには譜面もないので、パロ(曲種)の分類はあくまでも耳だけが頼り。
フラメンコ好きを自負される方にも、パロ(曲種)の分類はかなり難しいことです。
フラメンコの曲種の分類ができるようになるにはどうしたらいい?
フラメンコの曲種の分類は、あくまでもメロディで行うので、
どの曲種かを特定するには、それぞれのメロディを暗記するしか方法はありません。
また、フラメンコ歌手は、歌うたびに多少のアレンジを加えたり、
毎回違うおかず(装飾音)をつけたりするので、
よりメロディがつかみにくくなってしまっています。
それでも、たくさんの歌手の歌う、同じ曲種をいろいろ聞いていると、
だんだんとその曲、メロディが見えてくるもの。
まずは聞き取りやすい曲種からはじめるのがコツです。
(フラメンコの曲種と同名の曲が、スパニッシュギターや中南米の流行歌にも
あることがあります。同名なだけで、なんの関係もない曲ですので、
混同しないように気を付けてください。フラメンコの曲種名はあくまでも歌の分類です。)
フラメンコでは、いくつかのパロ(曲種)を集めたグループ単位で、
パロの勉強をすることが一般的ですので、グループに分けてご紹介します。
(尚、当サイトのグループへの分類方法はカンテ・デ・ナランヒータのオリジナルです。)
(グループ全体の説明から、各パロの説明へと読み進めると理解しやすいようになっています。)
第1グループ カンティーニャス系
スペインの南、海を渡ればアフリカ大陸という場所に、
アンダルシアという地方があります。
グラナダ、セビリア、コルドバなどの、、、、
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第2グループ ソレア系
スペインの南、海を渡ればアフリカ大陸という場所に、
アンダルシアという地方があります。
多くは海に面した暑い地域ですが、、、、
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第3グループ シギリージャ系
フラメンコが始まったのは、今から100年と少し前のこと。
今では、50ほどの曲種があるフラメンコですが、
最初の頃はレパートリーも、、、
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第4グループ ティエント系
フラメンコのカンテ、
ほとんどの歌は12拍子のリズムで歌われます。
ティエントは、そんな中でも珍しい4拍子なんですが、
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第5グループ イダイブエルタ系
スペインは、15世紀末に、
アメリカ大陸をコロンブスが発見してから、
中南米に広大な植民地を持つまでに、、、
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第6グループ ペテネーラ
ペテネーラのグループは、
ペテネーラという曲種だけでできています。
ほかの曲と一緒になっていないのは、、、、
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第7グループ シンギターラ系
シンギターラは、
シン(無しに)ギターラ(ギター)。
つまり無伴奏の歌のグループです。
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第8グループ レバンテ系
レバンテというのは、
南スペインのアンダルシア地方の中の、
東側にあたる地域の名前で、、、、
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第9グループ ファンダンゴ系
このファンダンゴ系は、
マラガやグラナダを中心とする、
アンダルシア地方の中央部で生まれた歌で、
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第10グループ ブレリアとタンゴ
日本のフラメンコの多くの方が、
ブレリアが好き、タンゴが好きと
おっしゃるこの2つの曲種を、、
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第11グループ その他のカンテ
その他のカンテには、
今までのどのグループにも属さない
2種類のカンテを集めました。、
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以上です。
後日、フラメンコと混同されやすい曲一覧をアップしますので、お楽しみに♪
2012年10月20日筆 Naranjita
尚、当サイトでご紹介している、各曲種(パロ)の代表的な歌手は、
現在、CDやネット上などで、音源が手に入りやすい人を主に選んでいます。