ミュージシャンの為の
★フラメンコ★
百科事典
データベース
パロ(曲種)
ペテネーラ


フラメンコデータベースのコーナーです。


2)フラメンコのパロ(曲種)

☆ペテネーラ



ペテネーラのグループは、ペテネーラという曲種だけでできています。

ほかの曲と一緒になっていないのは、それだけ特殊だからなんです。



ペテネーラは長い間、曲種グループ5のイダイブエルタに含まれると思われてきました。

というのも、1808年にメキシコの劇場で、ペテネーラという曲が歌われたという記録が残っていたから。

しかし、その後、どうやらその曲は、名前が同じなだけで、実は別の曲ではないかといわれるようになり、現在では、主にセファルディ(15世紀までスペインに住んでいたユダヤ人)が歌っていた歌がもとになっているのではないかと言われています。


個人的な話で恐縮ですが、私のイスラエル人の友人は、地元で伝統曲の歌手を代々しているのですが、現在スペインで歌われているペテネーラとまったく同じメロディの歌を、親から習って歌っていると言って、聞かせてくれたことがあります。

そのメロディは、フラメンコのペテネーラより少し単純なだけで、ほぼ同じものでした。

イスラエル伝統の歌い方は、フラメンコとは全く異なるのですが、独特の物悲しさや美しさはそのままでした。



ペテネーラのメロディのバリエーションに関しては、以前はたくさんのメロディがあったとの記載が残ってはいるものの、現在まで伝わっているメロディはたったの3つだけ。

フラメンコ歌手が歌い始めるまでは、ファンダンゴの軽快な3拍子のリズミカルな歌で、みんなで集まって歌い踊られていたようです。

その後、フラメンコ歌手が歌うようになってからは、リズムがゆるやかになり、現在ではほぼリブレ(以下のリンクから用語参照)で歌うことが一般的です。


尚、現在、多くのフラメンコ歌手に歌われているペテネーラは、ナランヒート・バージョンと呼ばれています。

というのも、もともとはシンプルだったペテネーラを、現在のドラマチックなカンテにアレンジしたのは、トリアーナ出身の大フラメンコ歌手ナランヒート・デ・トリアーナその人で、彼の功績は、ペテネーラとともに永遠に残るだろうと言われています。


ペテネーラで代表的な歌手 ナランヒート・デ・トリアーナ



フラメンコのパロ(曲種)のトップへ


フラメンコデータベースの他のコンテンツへ

1)フラメンコのリズム一覧
3)フラメンコ用語
4)フラメンコの歌詞



更新履歴
当サイトについて
ご質問はこちらから


サイトトップに戻る



当サイトはフラメンコの
カンテと理論の教室
カンテ・テ・゙ナランヒータが
運営しています。
カンテ・テ・゙ナランヒータのHPへ