基礎知識-2 of フラメンコ百科事典-基礎知識

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フラメンコの基礎知基礎を、短いコラムにしてご紹介します。

フラメンコには、様々な側面があります。
例えば、スペインのフラメンコ事情なども、日本から考えるとかなり意外なこともあって、
本国の様子を見ると、フラメンコのまた違った姿が見えてきます。

日本から旅行で行った場合、連れて行かれるのは観光客用のフラメンコショー、
日本でいう、外国人用の芸者ショー、花魁ショーの類です。
地元のスペイン人が客席にいなかったら、そのショーは観光客用のもの、
フラメンコの本当の姿ではないはず。
それでは、本当のフラメンコってどういうものなんでしょうか?

フラメンコライブでのPAセッティングは

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フラメンコ仲間を見つけて一緒に練習したら、やはりライブをと思うのではないでしょうか?

そこで、フラメンコライブでのPAセッティングはどうするのか?
とお考えになる方もいらっしゃると思いますので、
現地スペインではどのようにしているのか、ご紹介します。

現在、フラメンコのPAセッティングは、南スペインのセビリアの中心にある大劇場
マエストランサのやり方がスタンダードになっています。

そんなマエストランサのPA部には、スペイン中の、
そして、今では世界中の劇場のPA担当者が多く訪れ、
一緒に働きながら学んだり、時々、講習会も開かれるようになりました。

私がマエストランサ劇場のチーフPA氏の講習会に参加したのは、今から10年近くも前のこと。
生徒は各国ですでにプロとして活躍しているギタリストが中心でした。
機材の性能はその頃に比べると格段とアップしているものの、
セッティングの基本的な考え方は今も変わってはいないと思いますので、
その時、学んだ事をご紹介しましょう。

まず、一番大切なことは、フラメンココンサートではエフェクトを徹底的にカットして、
なるべく生音に近いものをお客様に届けるということです。

大劇場になればなるほど、壁や天井に音が反射して、自然とエフェクトがかかってしまうものです。
(また、自然ないいエフェクトがかかるように設計されていたりもします。)

なので、PAのフラメンココンサートでの一番大きな仕事は、
劇場の特性である自然にかかってしまうエフェクトに、
逆位相のエフェクトをかけることで、建物による影響を相殺することです。

そのために、劇場ごとにセッティングの具体的な方法は大きく変わります。

また、小さいライブハウスなどでは、そこまで神経質になる必要なありませんが、
なるべく生音に近く、音がすっきりと入るようなマイクを選んだり、
スピーカーの場所を調整したりするといいようです。


では、なぜ、フラメンコではエフェクトをかけてはいけないのでしょうか。

フラメンコはもちろん歌から発展した音楽です。

そして、ノンエフェクトの理由は、その歌、つまりカンテにあります。

他の音楽と大きく異なり、
フラメンコの歌では、歌へのエフェクト、たとえば歌にビブラートをかけるかどうかは、
歌い手が自由に決めていい事ではありません。

フラメンコではメロディの決まった部分にだけ、決まったようにビブラートをかけ、
逆にかけてはいけないところでは、ノンビブで歌うことを要求されます。

もちろん、そういう部分もカンテの魅力のひとつの要素だからです。
ですから、フラメンコ歌手は、そういう細かい部分まで丁寧に勉強し、
お客様に届けることが、役割りとなっています。

つまり、PAがエフェクトをかけてしまうと、
フラメンコ歌手がせっかくノンビブで歌う部分を、きっちりノンビブで歌ったとしても、
お客様からの耳に届いた時には、ビブラートがかかってしまい、
もともとのカンテの魅力が半減してしまうことになるんです。

そんなフラメンコならではの決まりごとがあるのは、
もちろん、その方がお客様の心を打つからで、
創世記のアーティスト達はそのように決めたのでしょう。

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2008年2月8日筆 Naranjita



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