フラメンコの基礎知基礎を、短いコラムにしてご紹介します。
フラメンコには、様々な側面があります。
例えば、スペインのフラメンコ事情なども、日本から考えるとかなり意外なこともあって、
本国の様子を見ると、フラメンコのまた違った姿が見えてきます。
日本から旅行で行った場合、連れて行かれるのは観光客用のフラメンコショー、
日本でいう、外国人用の芸者ショー、花魁ショーの類です。
地元のスペイン人が客席にいなかったら、そのショーは観光客用のもの、
フラメンコの本当の姿ではないはず。
それでは、本当のフラメンコってどういうものなんでしょうか?
スペインのカンテ(フラメンコの歌)のコンサートって?
カンテコンサートって、日本ではめったに(ほとんど)ないですよね。
短期留学した方や、スペインに旅行で行ったことがある方でも、
カンテコンサートに行った事が無い方が多いのではないでしょうか?
じゃあ、カンテコンサートって何をするのでしょうか?
歌あり、ギターあり、バイレあり、の楽しいバラエティショーでしょうか?
いいえ、、、
普通の歌のコンサートです。
演歌やロックやジャズやポップスと同じ、歌のコンサートです。
他のジャンルの歌のコンサートと唯一違うのは、
歌い手が座っていることくらいだと思います。
コンサートでは、前半1時間弱、後半も1時間くらいを、
ただただ一人のフラメンコ歌手が歌います。
お供は基本、ギター1本だけですが、
最近はピアノフラメンコがブームなので、ピアノ伴奏でも歌う事が一般的で、
リズミカルな曲の時だけパーカッションも入ったりもします。
(最近は、バンドを従えて歌う場合もあります。
その場合は、ピアノ、ウッドベース、サックス、ドラム、コーラスなども付きます。)
それでも、基本は歌手1人、伴奏1人。
たった二人っきりのステージで、約2時間の間、
フラメンコ歌手は自分の声だけでもって、お客を満足させなければなりません。
あのパワーがとっても必要な歌をずっと歌いっぱなしで2時間以上、
かなり過酷だと思いませんか?
でも、これがフラメンコの歌(カンテ)なんです。
日本でカンテを勉強している皆さん。
スペインのフラメンコ歌手のように、
いつかは大きな劇場でカンテコンサートを開くことを目標に頑張って下さい。
日本でも、本格的なカンテコンサートがたくさん開かれるようになるといいですね。
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2008年2月8日筆 Naranjita